
結婚は実に人間の航路に於(お)ける唯一の
結婚は実に人間の航路に於(お)ける唯一の連合艦隊也(なり)。石川啄木
きっと心に響く名言
結婚は実に人間の航路に於(お)ける唯一の連合艦隊也(なり)。石川啄木
こころよく 我にはたらく仕事あれ それを仕遂(しと)げて死なむと思ふ 石川啄木
それもよしこれもよしとてある人の その気がるさを 欲(ほ)しくなりたり 石川啄木
この次の休日(やすみ)に一日寝てみむと 思ひすごしぬ 三年(みとせ)このかた 石川啄木
ふるさとの訛(なまり)なつかし 停車場(ていしやば)の人ごみの中に そを聴きにゆく 石川啄木
かなしめば高く笑ひき 酒をもて 悶(もん)を解(げ)すといふ年上の友 石川啄木
わかれ来(き)て年を重ねて 年ごとに恋しくなれる 君にしあるかな 石川啄木
たはむれに母を背負(せお)ひて そのあまり軽(かろ)きに泣きて 三歩あゆまず 石川啄木
明日の考察! これ実に我々が今日において為(な)すべき唯一である、そして又総(すべ)てである。石川啄木
死ぬことを 持薬(ぢやく)をのむがごとくにも我はおもへり 心いためば 石川啄木
ある日のこと 室(へや)の障子(しやうじ)をはりかへぬ その日はそれにて心なごみき 石川啄木
やまひある獣(けもの)のごとき わがこころ ふるさとのこと聞けばおとなし 石川啄木
世わたりの拙(つたな)きことを ひそかにも 誇(ほこり)としたる我にやはあらぬ 石川啄木
いつしかに 情(じやう)をいつはること知りぬ 髭(ひげ)を立てしもその頃なりけむ 石川啄木
ひとりの人と友人になるときは、その人といつか必ず絶交する事あるを忘るるな。石川啄木
こころよき疲れなるかな 息もつかず 仕事をしたる後(のち)のこの疲れ 石川啄木
気の変(かは)る人に仕(つか)へて つくづくと わが世がいやになりにけるかな 石川啄木
あたらしき心もとめて 名も知らぬ 街など今日(けふ)もさまよひて来(き)ぬ 石川啄木
二日(ふつか)前に山の絵見しが 今朝になりて にはかに恋しふるさとの山 石川啄木
負けたるも我にてありき あらそひの因(もと)も我なりしと 今は思へり 石川啄木
さびしきは 色にしたしまぬ目のゆゑと 赤き花など買はせけるかな 石川啄木
詩はいわゆる詩であってはいけない。人間の感情生活の変化の厳密なる報告、正直なる日記でなければならぬ。石川啄木
東海(とうかい)の小島(こじま)の磯の白砂(しらすな)に われ泣きぬれて 蟹(かに)とたはむる 石川啄木
空寝入(そらねいり)生あくび《「生」&「口+去」&「呻」》など なぜするや 思ふこと人にさとらせぬため 石川啄木
夜明けまであそびてくらす場所が欲(ほ)し 家(いへ)をおもへば こころ冷(つめ)たし 石川啄木
石をもて追はるるごとく ふるさとを出(い)でしかなしみ 消ゆる時なし 石川啄木
殴(なぐ)らむといふに 殴れとつめよせし 昔の我のいとほしきかな 石川啄木
新しき本を買ひ来て読む夜半(よは)の そのたのしさも 長くわすれぬ 石川啄木
恋は人生のすべてではない。その一部分だ。しかもごく僅かな一部分だ。石川啄木
大(だい)という字を百あまり 砂に書き 死ぬことをやめて帰り来(きた)れり 石川啄木